顔面神経麻痺闘病記 パート2

院長イラスト

会話もままならなかった。

マ行、バ行、パ行のように唇が合わさる言葉が話しにくかった。

特にパピプペポを話すときには左頬に空気が入ってぷくっと膨らんでしまうため、手で左頬を抑えないとうまく話せない。

しかしマスクをしていると、軽く頬を圧迫してくれるためやや話しやすくなり助かった。

1か月が過ぎ再度受診するも、今までと同じビタミン剤が処方されるだけと知ったので、投薬を断り自分自身でマッサージを行うと言ったら次回の受診予約が消えていた。

それからも毎日顔面のマッサージを続けたところ、3か月を過ぎたあたりから、少しづつではあるが良化の兆しが見られるようになってきた。

発症から5か月が過ぎた今、話し言葉に不自由はほとんど感じなくなり、見た目にもかなり違和感はなくなった。

しかしまだ食事にはやや苦戦している。

以前ほどではないにしろ、まだ頬の内側に食べたものがたまるし、うつむき加減で麺類を啜るのがどうもうまくいかない。

上手に食べないと口に入れた麺がズルズルと口の中から出てきてしまう。

とろろ汁やオクラやヤマイモなどのぬるぬるした食べ物も同様である。

水分をとるときも、まだまだこぼれないように慎重に飲まないと大変なことになってしまう。

そのほかの症状としては、不自由とまでは言えないが、左まぶたが下がってきてしまうのが相変わらずうっとうしい。

顔面神経麻痺はある時突然発症するため防ぎようが無いし、これといった特効薬もない。

だから自分自身でしっかり顔面のマッサージを施しつつ、口を大きく開いたり閉じたりして顔面神経に刺激を上げ続けるしかないのだ。

不治の病ではないので絶望する必要はないが、結構うっとうしい時間が続くので気長に戦うしかない。

私自身もまだ完解とは言えないので、まだまだ先は長いのかもしれない。

あ~あ、やっかいな病気になっちまったぜ。