一言で腰痛といってもさまざまである。
骨折やひどい外傷が原因の腰痛などは当院で扱うことはないので、筋肉や筋膜、関節由来の腰痛について記してみたい。
椎間間接性腰痛
・腰を反らした時に痛みが出やすい。
・左右どちらかに強い痛みが出ることが多い。
・痛みがある部分がはっきりしている。
仙腸関節性腰痛
・痛みは仙骨を中心に臀部方向にそれぞれである。
・ハムストリングスと腸腰筋のストレッチを行うことで痛みが軽減しやすい。
筋筋膜性腰痛
・筋肉と筋膜が癒着し、スムーズに動かなくなることが原因。
・痛みの出方としては漠然と腰全体と表現されることが多い。
・動き初めに痛みが出ることが多い。
傾向と施術
当院に来院される方の多くは圧倒的に筋筋膜性腰痛が多いように思う。
原因の多くは過労により筋肉に疲労物質が蓄積し、拘縮することで筋肉と筋膜が癒着してしまうのだろうと思われる。
それは必ずしも動いて使うばかりとは限らない。
デスクワークや同じ姿勢での立ち仕事などで背中や腰の筋肉が長時間緊張状態に置かれることも含まれる。
もしかしたら最近はそちらのほうが多いかもしれない。
当院の施術としては本人が痛みを訴えているところだけではなく、もっと上の背部から腰臀部に至るまで広く筋肉を緩めながら、最も痛みを感じているところには鍼灸施術を加えることを推奨する。
ご自身でやっていただきたいことは、使い過ぎによるものが原因の場合はとにかく安静。
逆に動かなさすぎが原因の場合はウォーキングやストレッチを推奨する。
どちらの場合も当面の疼痛緩和にはテニスボール指圧(2個の硬式テニスボールをテープでぐるぐる巻きにしたものを使用)を教えている。
我慢していてもいいことは無いので、とにかく早めの施術がお勧めである。